2003年に結成したオルタナティブ・バンド、YOLZ IN THE SKY。自身の音楽を“一心不乱に踊り狂うためのミュージック”と称する彼らが、街の底ステージに現れた。


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萩原孝信(Vo)が会場を見渡し、始まった1曲目は「目」。萩原の叫ぶようなハイトーンかつハイテンションなヴォーカルに、会場中に衝撃が走る。柴田健太郎(Gt)ギターの高音が金属音のように街の底ステージに響く。

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眉間にシワを寄せながら萩原が歌い始めたのは、2009年に発売された『IONIZATION』より「OH MY BLANCE!」。柴田がイレギュラーなギターのコードを進行していく。平瀬晋也(Ba)が同じビートを反復し、会場を揺らす。まるで不協和音やノイズのようにも聴こえるアンサンブルだが、不思議と耳障りは悪くなく、いつまでも踊っていられるような気分になる。

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「UP SIDE DOWN」や「I READY NEEDY」など、『IONIZATION』に収録されている楽曲が続く。全く笑顔を見せず、淡々と力を入れて演奏していくYOLZ IN THE SKY。全く電子音は混ざってないはずなのに、なぜかテクノのように感じてしまう彼らの音楽。それはまるで、観客が体感したことないような新時代のダンス・ミュージックに誘っているようだった。

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「最後!!!」と萩原が短く叫び、「MANY THE PETEN」を披露。リズム隊のかき鳴らす音楽に合わせて踊り続ける観客と萩原。全5曲をやり遂げた、萩原の顔にはやりきった表情が浮かんでいた。

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続いてはボロフェスタ初参戦の超能力戦士ドリアン!

“歌って踊って笑顔で帰ろう!”というコンセプトの彼ら。
メンバーはやっさん(Gt,Vo)、おーちくん(Da,Vo)、けつぶり(Gt,Cho)の3名だ。

まずは、やっさんとけつぶりが颯爽とステージに登場。

「いいですかー!?」→「興味あるー!」と恒例のコール&レスポンスをお客さんにレクチャーし、「恐竜博士は恐竜見たことないでしょ」から演奏がスタート。

その瞬間、おーちくんが登場と思いきや、ステージに出現したのは1体のティラノサウルスだ!!!

ティラノサウルスがセンターに陣取り陽気に歌っている。何だこの謎の絵面は。

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ゴールデンボンバーを彷彿させるようなぶっ飛んだライヴ・パフォーマンスとハイテンションな歌で観客を盛り上げると、曲の後半でティラノサウルスが着ぐるみを脱ぎ、おーちくんが、姿を現したのだった。

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観客もテンションMAXのように、拳を振り上げる。
どんどん観客と超能力戦士ドリアンの一体感が増していき、街の底STAGEの熱気もヒートアップ!

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「ドリアンランド」ではギター・ソロやドラム・ソロがあるなか「これでは勝てないのでジェットコースターソロをやりたいと思います」とジェットコースターの座席をおーちくんが被り、ハイテンションで動くことでお客さんを沸かせた。その姿に不覚にも腹の底から笑ってしまった。

曲をリズミカルにしたり、小道具を用意したり、曲名がツッコミどころ満載だったり。とにかくお客さんに楽しんでもらうことを追及している貪欲さが、とても親しみやすい。

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そしてライブは後半戦へ突入だ。
「新曲初披露はムズイ」、「ヤマサキセイヤと同じ性別」と曲は進み、観客が休む隙を与えない超能力戦士ドリアン。

「いつかステンドクラスで歌うのにふさわしいアーティストになりたいです!その為に11月のワンマンライヴを成功させます!」そう言い、ラストは「いきものがかりと同じ編成」で締めくくった。

そんな超能力戦士ドリアンは、11月15日(金)に東京WWWXと11月30日(土)に大阪BIGCATでワンマンライヴが予定されている。

いつか、彼らがステンドグラスの前で歌い、たくさんの人が笑っている光景を見てみたい。そう思わせるライヴだった。

夕焼けSTAGEの隣にあるやぐらに、ゲリラでBiSが出現!
直前に予告されたこのゲリラ的イベントに、噂を聞きつけた研究員たち(BiSファンの愛称)は歓声をあげた。

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やぐらの上で何を始めたか。なんと「thousand crickets」に合わせてラジオ体操のパフォーマンスを始めたのだ。体を横に曲げる運動、ヘドバン。
BiSを初めて見る筆者は、突然のことに度肝を抜かれたが、このパフォーマンスは振り付けであるため、いつも通りだ。研究員たちはすぐにやぐらを中心に輪を作り、BiSの動きに合わせて「ウッ、ハッー!」と声を出し体操を始めた。さすがである。


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2番に入ると、屈伸運動に変わった。「thousand crickets」が終わるまで、屈伸は続いたため、疲れから動きについて来れなくなる研究員も続出。掛け声だった「ウッ、ハッー!」も少し小さくなっていた。
2曲目の「STUPiD」では肩を組んで左右に動く動きがあった。しかもかなり激しく。やぐらに乗る4人の振り付けと研究員の動きが合わさった不思議な光景に、麒麟STAGEで準備をしていたKID FRESINOも思わず笑顔を見せていた。


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曲が終わり、パフォーマンスを終えたBiSのイトー・ムセンシティ部はマイクを持ち、「この後、街の底STAGEでライヴをするので来てください。今よりも楽しいので」と宣伝した。研究員たちは息を切らしながらも、「イエエエエ!」、「絶対行く!」と喜びの様子であった。
ゲリラではあったが、BiSと楽しいひと時を過ごせた時間だったと感じた。


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ボロフェスタ最終日のお昼、初参戦のtetoが麒麟STAGEに登場!
小池貞利(Vo,Gt)が観客席にダイブをした「高層ビルと人工衛星」でスタートから会場は大盛り上がり。
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会場の熱をそのままに、tetoの勢いは止まらない。
泥臭く、まっすぐな歌である「蜩」を、疾走感のあるメロディと共に佐藤健一郎(Ba)がベースをかき鳴らし観客席を盛り立てる。
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小池の「拝啓!京都の皆様!」から始まった「拝啓」では、マイクスタンドをなぎ倒したり、観客席からもダイバーが出るほどヒートアップ。
まるで麒麟STAGEがライヴハウスに変わったようだった。
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ライヴ後半、「バンドが見たいんだ、バンドをやれ!バンドじゃねえんだお前らは」と会場のファンから上がった声に、小池は「(俺が思う)バンドっていうのは、半径1mくらいの、小さな小さな身近な安心できる存在がバンドだと思っています。俺はスターでもアイドルでもない。近所の歌うたいのお兄さんでいたい」と熱く返す。照明の眩いライトを背中に、ラストの「光るまち」を、その声をあげたファンに訴えるように、歌いきった。
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tetoは、セカンド・アルバム「超現実至上主義宣言」を発売。それに併せて47都道府県を周る47都道府県ツアー「日ノ出行脚」を開催している。

マヒトゥ・ザ・ピーポーの体調不良により、出演キャンセルとなったGEZAN。その代わりに出演したのは、昨日ボロフェスタ夜の部にも登場した、NOT WONK。


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彼らがリハーサルで演奏したのはGEZANの代表曲「待夢」。10月13日に十三月祭で共演したGEZANとNOT WONK。その演奏にはGEZANに対する敬意が込められていた。


「照明は青が好きだけど、今日はマヒトのように歌いたいから赤で」と語り、赤く染まったステージで加藤修平(Vo,Gt)が演奏を始めたのは「Landfall」。加藤の奏でる激しいギターの轟音が会場に響き、観客を圧倒していく。


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「金ない奴の歌です」と語られ、披露したのは「Subtle Flicker」。加藤の渾身のヴォーカルがリズム隊の奏でる軽快なメロディーに乗って、空気を震わせる。


続いて披露されたのは、「Shattered」。アキム(Dr,Cho)の叩くドラムのビートに乗せられ、観客は身体を揺らす。


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「Shattered」の後、アンプが機材トラブルによって止まってしまうアクシデントが発生。「僕、家電がよく壊れるタイプなんですよ」と加藤が語り、観客を笑わせる。


トラブルをメンバー3人によるセッションでつなぎ、演奏されたのは「This Ordinary」。照明が赤やピンク、青に変化し、3人を照らす。緩急のきっちりしているNOT WONKの演奏に、観客はみんな引き込まれている。GEZANのピンチ・ヒッターという形で出演したが、見事に観客を魅了した。


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