ボロフェスタ史上最大のキャパシティで迎えた2日目。
トリを飾るのはそう、BiSHだ。

昨年筆者は、4年連続出場のすごさと、彼らの歩みをこのレポートで振り返った。
あまりにも彼女たちの成長速度が速すぎて、正直なところ、
今年は出演してくれないのでは?もう手の届かないところにいるのでは?
なんて思っていたこともあった。
「アメトーーク!」での特集「BiSHドハマり芸人」や、
「スッキリ」でのアイナ・ジ・エンドの活躍。
お茶の間へと拠点を移す速度も、びっくりするほど早かった。

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……それでも彼女たちはここに立ってくれた。
彼女たちのいるボロフェスタの歴史は、18年中たった4年なのだけれども、
それでも着実にここは「ホーム」と呼べるものとなっていた。
階段を上がって、ステージに駆け出していった彼女たちと、
満員のKBSホールの景色を見たら、思わず涙を流さずにはいられなかった。

深緑のワンピースをまとい、黄色いスニーカーを履いた6人が登場。
定番の「スパーク」で軽やかに振りをこなすその姿は、空を駆けるピーターパンのようだった。

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「盛り上がっていこうぜ~!」の掛け声で始まった「SMACK baby SMACK」では、
会場のみんなで「はいOK!!」とポーズし、一体感を加速させる。
「その手を離さないよう」と切なさを含みつつも前向きな「サラバかな」、
アユニ・Dの甲高い歌声が印象的な「I am me.」と、数々の曲を披露していく。


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「BiSH -星が瞬く夜に-」では、満員のステージに上げられた無数の手がキラキラと動き、
「beautifulさ」では、たくさんのトゲトゲが浄化されていく。
多くの人々が熱狂し、フロアは再び一体感を見せてクライマックスへと突入する。
彼女たちがスターへの階段を昇るきっかけとなった「オーケストラ」が始まると、
ステージ後方の白い幕から、ステンドグラスの明かりがふわっと透けてくる。
白い幕が落ちたとき、ステンドのきらめきとともに、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

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ボロフェスタで5年の時を重ねた彼女。
時は、また動き始めようとしている。
今日プレイされた「DEADMAN」にある「何をほら食べさそうか」という歌詞。
私たちはずいぶん前から、この1節に似たフレーズを知っている気がする。
BiSという存在を、知っている気がする。

……けれどもそんなことはもう関係ない。
BiSの入る隙すら与えないような勢いで、BiSHは、このステージをモノにした。
本当の節目はここで、スタートはここからだ。
これからの未来には、どんな景色が広がっているのだろうか?

音楽と酒が好きな人が集まるMETROにて、今年もスタートしたボロフェスタ2019、夜の部。

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トップバッターのDJ、mogran 'BARが用意した洋楽、リミックスなどがフロアを盛り立てる。

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夜の部開催の乾杯をパーティーナビゲーター、MC土龍が取り仕切った。

宇多田ヒカルの『Automatic』をリミックス・ソングがフロアのバイヴスを加速させ、
観客は男女、年齢関係なく、踊り歌い騒いでいた。

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毎年、夜の部のはじめと最後を飾るmogran 'BAR。
ラストは小田和正の『ラブ・ストーリーは突然に(韓国語ver)』が流れていたのが印象的だった。
今年も音楽を愛し、音楽に愛された彼らは最後まで盛り上がりを見せた。

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札幌発の3ピース・ロック・バンドがボロフェスタ 麒麟STAGEに登場!

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「ズーカラデル始めます!」
そう言うと、オーディエンスから大きな歓声が上がった。
一曲目は、「漂流劇団」。
爽やかなサウンドながらも、会場の温度をあげるようなメッセージ性の強い歌詞。
1曲目からオーディエンスから手が上がり、会場は大盛り上がり。

続いては、今年 7月に発売された 最新1stフルアルバム「ズーカラデル」のリード曲でもある「イエス」。
一度は何か夢を見た者であれば、この歌詞に胸を打たれるであろう。

誰しもが経験したことがある、上手くいかない日々の葛藤や変化を、
ズーカラデルはポジティブな言葉にして、歌にして、わたしたちに伝えてくれた。

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「恋と退屈」が終わり、「きっと我々は縁がないだろうなと思っていたフェスなんですけれども、こうやって立つことができて嬉しいです」
「私事なのですが、昨日一睡もできませんでした。なので、テンションがハイになっております。」と言い、会場を驚かせていた、吉田崇展(Gt,Vo)。
1曲、1曲が終わるたびに、オーディエンスに「ありがとう」と伝えていた吉田。
彼の熱い気持ちが感じられる。

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「生活」が終わり、吉田は、「ここにいらっしゃる皆さんが、あんなのあったかなって脳内に空間の記憶(ライブ体験)が残ればいいなと思います」「お昼からお酒を飲んでる皆様に我々からラブソングを送ります」と言い、
「友達のうた」を披露した。
そのメロディと歌詞は、泣いてしまいそうな程に、熱く胸が苦しくなるものだった。

ラストは、山岸りょう(Dr)の力強いリズムから始まった「アニー」。
こちらの曲も最新1stフルアルバム「ズーカラデル」のリード曲だ。
ズーカラデルの熱い気持ちを聞いたオーディエンスも盛り上がり、会場は熱い熱気に包まれた。

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最高に美しく、かっこよく、青春のように一瞬で消えてしまいそうなほどのパフォーマンスを見せてくれたズーカラデル。

9月から全国9箇所のワンマンツアー「全国ツアー」開催と、更なる飛躍を遂げるべく活動は続く。

どすこいSTAGEに登場したのはxiangyu!

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"ゴミ捨て"を題材にした「Go Mistake」からアップテンポにライヴをスタート。
日常にあるものを題材にした、思わず笑ってしまうようなユニークなリリックを、次々と繰り出していく。

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ステージの上を自由に動き回りながら観客にハンズ・アップを求め、フロアとの一体感を作り出していた。

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今日が関西での初めてのライヴだという彼女。「リリース前の新曲やっちゃいます!」と民族音楽的なメロディが印象的なナンバーを、音に乗りながら歌った。
ラストの「風呂に入らず寝ちまった」ではビニールプールを観客に渡し、その上に乗ってクラウドサーフしていた。
独特の世界観を持つxiangyuのステージで大いに盛り上がりを見せた。
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ボロフェスタ2日目、街の底STAGEのトリを飾るのは今年もワンダフルボーイズ!

SEとともにメンバー5人が登場し、インストナンバーを演奏する中をSundayカミデ(Vo,Syn)が登場し「CULTURE CITY」へなだれ込む。サックスの音色が映えるファンキーでソウルフルなサウンドに、スタートから早くもピークを迎えたような盛り上がり。
その中、続く「ロックジェネレーション」でニーハオ(Ba)と林未来彦(Sax,Fl)がステージ前方におどり出て観客を煽り、サビの歌詞に合わせて、全員が拳を掲げ一体感を作り出した。

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そのあとステージから降りたカミデを囲むように観客が座り、中央でカミデがアクロバティックなポーズを決めたあと、「7・8年間くらい地下ステージのトリやってます。アンダー・グラウンド任されちゃってます!」という言葉に笑い混じりの歓声が上がる。「We are all」のグルーヴィーなサウンドに乗って心地よくスウィングするフロアは、ワンダフルボーイズだけが作り出せるピースフルな空間に包まれていた。

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毎年街の底STAGEのトリを務める彼らのステージは、ボロフェスタの名物のひとつと言っても過言ではない。彼らのライヴを観ると勝手に体が動き出し、1日の疲れなんて一瞬で吹き飛んでしまう。

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ラストは「君が誰かの彼女になりくさっても」を全員でシンガロングし、温かく優しい雰囲気に包まれた。
ボロフェスタのワンダフルボーイズはやっぱり最高だ。

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