ボロフェスタ最終日、初出演ながらどすこいSTAGEのトリを任されたのは、Ribet towns。 渋谷と北ヨーロッパに憧れを持つ12人組(当日は9人が出演)だ。

本番前、準備を終えたメンバーたちは、土俵を模して造られたどすこいSTAGEに「9人も乗れたね~」とわいわい話していた。そんな姿を見ていると、トリを任されたことへの緊張は全く感じられず、披露することが待ちきれない!という風に感じ取れた。 イベントナビゲーターの土龍からも「どこまでも多幸感満載のバンドです!」と紹介されライヴは始まった。

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1曲目の「caravan」は、鍵盤ハーモニカやアコースティックギターの音色が心地良く流れる曲。だんだんとテンポが速くなるこの楽曲は、まるで旅する楽団が次の目的地へ向かう途中、今までの楽しい旅を思い出しながら「次はどんな楽しいことが待っているんだろう」と期待を膨らまして演奏しているかのようだった。

「メトロ」では トライアングル、タンバリンの音で9人が大行進しているようで、どすこいSTAGEを賑やかに。

MCではミヤチアサヨ(Vo)から「ふだんやらないようなことやっていいですか?...ボロフェスター!!」と会場に向けて叫び、観客を湧かす。「もう一回やっていい?...ボロフェスター!!」と2回目を行ったときは会場はより和やかさ増した。

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MC後、様々な楽器たちを陽気にかき鳴らした「CRUSH」で、横揺れでも縦揺れでもなく、気持ちよくタップをする観客席。

「猫の砂」では“ならば アイロン出し 愛用した ブラウスにスチーム スペシャル仕様 行動しよう 今日どうしよう やっぱ気分におまかせしよう”というキュートなラップ調の歌詞に観客もノリノリ。

Instagramの投稿に気持ちを馳せる男の子の気持ちを歌った「Pose」で観客と手拍子。恋をしている男の子の気持ちを表した歌詞に、筆者の隣にいた男性は手を打ちながら「わかる!」と口に出していた(筆者も同じく)。

「I like your music」では、女性陣の透き通った歌声と、男性楽器隊の安定した演奏にどすこいSTAGEのあるロビーは埋まりだす。

「ベッドタウン」のパート「おいで おいで」のフレーズでは、手も体も横にゆらゆらと観客を踊らせる。どんな魔法を使ったんだ。

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「たくさんの人に見てもらえて嬉しいです。ありがとうございます」と感謝を述べて、演奏が始まった「アメジスト」。複雑に5拍子と6拍子が行き交うこの曲で、観客はしっかり着いてきて手拍子を叩いた。その姿にミヤチから「手拍子ついてこれるのすごい(笑)」とお褒めの言葉が与えられた。

「『らららららー』と歌うところがあるので、最後だから声枯らして歌ってほしい!」とミヤチが観客にお願いした「ハートに火をつけて」。落ちサビの後、観客一体が拳を上げて『らららららー』と歌う姿に筆者は感動のあまり泣いていた。

曲が終わり、9人が深くお辞儀をすると観客席からは「最高ー!」、「もう一周やってくれ!」という声が上がり、なんと予定には無かったアンコールタイムに。

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「フェスにアンコールなんてあるの??」と9人は驚きながらも、再び土俵に立ったミヤチは「私たちは京都の大学、軽音出身だから否が応でも、ボロフェスタは知ってるんですよ。そんなボロフェスタに立たせてもらえてありがとう。 みんなで最後まで楽しく過ごしましょう。セトリから漏れてしまったけど、どうしてもやりたかった曲です」と話し「ショートシネマ」を披露した。

最後までお祭りのように楽しくしてくれた9人に会場からは拍手喝采。どすこいSTAGEを有終の美で終えた。